この記事でわかること
- 5.28kWの太陽光が11ヶ月で5,824.9kWh。月ごとの実測値と、5月がピークだったこと
- オール電化・33坪・3人暮らしの電気代の実額と、再エネ賦課金の負担
- 導入費用117.6万円の中身と、補助金160万円の位置づけ
- 蓄電池220万円と0円ソーラーを見送った理由
- パネルのメーカーは比べたが、施工業者は比べていなかったこと
注文住宅の打ち合わせで太陽光を勧められたとき、判断材料が足りなくて困りました。営業資料のシミュレーションは出てきますが、それはうまくいった場合の想定に見えます。実際に住んでいる人が月にどれだけ発電して、電気代がいくらになっているのか。その数字が見つかりませんでした。
わが家は2025年9月に入居し、5.28kWの太陽光を載せました。11ヶ月分の実測値が溜まったので、月ごとの発電量、電気代の実額、導入にかかった費用を全部書きます。前提は、東海圏の注文住宅、2階建て・延床33坪、夫婦と子ども1人、オール電化で蓄電池なしです。
5.28kWで11ヶ月に5,824.9kWh。1kWあたり年間約1,200kWhだった
2025年10月から2026年8月までの、アプリに記録された実数です。

| 月 | 発電量 |
|---|---|
| 2025年10月 | 351.8kWh |
| 2025年11月 | 372.7kWh |
| 2025年12月 | 329.6kWh |
| 2026年1月 | 396.6kWh |
| 2026年2月 | 430.8kWh |
| 2026年3月 | 664.9kWh |
| 2026年4月 | 587.0kWh |
| 2026年5月 | 757.6kWh |
| 2026年6月 | 569.6kWh |
| 2026年7月 | 733.3kWh |
| 2026年8月 | 631.0kWh |
11ヶ月の合計は5,824.9kWh、月平均529.5kWhでした。この平均から年間を計算すると約6,350kWhで、1kWあたり約1,200kWhになります。一般に言われる目安の1kWあたり1,000〜1,200kWhの上限あたりで、条件としては悪くない結果でした。
住んでみて意外だったのは、月による差の大きさです。最も少ない12月が329.6kWh、最も多い5月が757.6kWhで、2.3倍の開きがあります。冬に落ちるのは分かっていましたが、ここまでとは思っていませんでした。
もう1つ、5月が7月と8月より多くなっています。真夏が一番発電すると思っていましたが、実際のピークは5月でした。パネルは高温になると効率が落ちるうえ、夏は梅雨や夕立で曇る日もあります。日照時間が長く、気温が上がりすぎない5月が条件として一番良いようです。
電気代は5ヶ月平均で7,746円。再エネ賦課金は太陽光があっても払う
中部電力ミライズの明細から出した、太陽光を載せた状態での実額です。
| 月 | 電気料金 | 再エネ賦課金 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2026年4月 | 8,800円 | 1,301円 | 10,101円 |
| 2026年5月 | 6,796円 | 894円 | 7,690円 |
| 2026年6月 | 5,610円 | 677円 | 6,287円 |
| 2026年7月 | 6,198円 | 760円 | 6,958円 |
| 2026年8月 | 6,739円 | 957円 | 7,696円 |
5ヶ月の平均は、電気料金が6,829円、再エネ賦課金を含めると7,746円です。オール電化で33坪の家、大人2人と子ども1人、夫婦とも在宅で日中もエアコンを使う生活での数字になります。
再エネ賦課金は、太陽光を載せていても払います。買電量が減っても毎月677円から1,301円は固定でかかっていて、ここは事前にあまり意識していませんでした。
導入費用は117.6万円。補助金160万円は住宅全体の省エネ仕様に対するもの
載せた設備は、Qセルズの440Wパネル12枚で5.28kW、蓄電池なし、給湯器はダイキンのエコキュート(EQX46YFV)です。太陽光発電システムの見積金額は税別1,176,000円でした。パネルのメーカーはQセルズと長州産業の2社で見積もりをもらい、長州産業の方が高かったのでQセルズにしています。載せられる容量は屋根の形と面積で決まるので、どちらを選んでも5.28kW前後という条件は変わりませんでした。
補助金の160万円は、太陽光だけに対するものではありません。断熱性能、給湯器、エアコンなどを含めた住宅全体の省エネ仕様に対して支給されるもので、条件を満たすために給湯器をエコキュートの上位機種に上げ、LDKのエアコンも性能の高いものにしました。金額の内訳としては、太陽光の占める割合が大きくなっています。
補助金の申請には費用がかかるのが普通で、目安は10万円前後と聞いています。わが家はGX志向型が始まったばかりの時期で、申請費用なしで出してもらえました。これから申請する人は、申請費用も含めて計算しておいた方がいいです。
売電は10年が16円、11年目から8円。年間メリット約12万円で回収は9.7年
発電した電気のうち、約7割を売電、約3割を自家消費しています。契約は中部電力のスマートライフプランで、2026年8月分の明細から単価を計算すると、昼の時間帯が1kWhあたり約27円、夜間が約15円でした。太陽光の自家消費が置き換えているのは昼の電気なので、27円で計算します。
売電は約4,600kWhに16円を掛けて約74,000円、自家消費による節約は約1,700kWhに27円を掛けて約47,000円、合わせて年間約121,000円です。導入費用117.6万円をこの金額で割ると、約9.7年で回収という計算になります。11年目以降は単価が8円に下がるので、その後の年間メリットは約9万円まで落ちます。この10年で半分になるという前提は、検討時にきちんと確認しておいた方がいいです。
パワーコンディショナーの交換やメンテナンスまで含めた20年の収支は太陽光は元が取れるのか。11ヶ月の実測データで回収年数を計算したで細かく出しています。これはあくまでわが家の条件での数字で、屋根の向きや面積、地域の日照条件、電気の使い方で結果は変わります。
自分の屋根ならどうか
わが家は1kWあたり年間約1,200kWhでした。ただ、この数字は屋根の向きと形、周りの建物の影で変わります。同じ5.28kWでも、条件が違えば回収年数も変わります。
営業資料のシミュレーションが妥当かどうかは、他社の数字と並べないと分かりません。今からなら、契約前に一度ほかの見積もりも取ります。
- 全国対応の一括見積もりサービス
- 入力すると複数社から見積もりが届く
- 利用は無料
見積もり後に設置する必要はありません。 タイナビ公式サイト →
蓄電池も0円ソーラーも見送った。220万円で回収15年、0円は売電収入が事業者のもの
打ち合わせでは蓄電池も検討しました。太陽光と蓄電池なら電気の自給率は上がりますし、停電時にも使えます。やめたのは、初期費用が回収できないと判断したからです。蓄電池は本体だけで100万円以上かかり、太陽光と合わせると220万円ほどになります。営業担当の試算でも回収に15年という話で、パワーコンディショナーの交換費用は別にかかるので実際はもっと長くなります。
停電対策としての価値は認めますが、そこに200万円をかける判断ができませんでした。太陽光だけなら10年弱で回収の見込みが立つので、まず太陽光を載せ、蓄電池は価格が下がってから改めて考えることにしています。
初期費用ゼロで載せられる0円ソーラーも提案されました。事業者が設備を設置し、15年間は発電した電気を家庭で使える代わりに、余った電気の売電収入は事業者のものになる仕組みで、15年後に設備が譲渡されます。提示されたシミュレーションでは、15年間で約50万円お得という試算でした。
ただ、自分で購入すれば売電収入がそのまま入ってきます。年間11万円前後のメリットが出ているので、15年で考えれば購入の方が明らかに得です。初期費用を出せるなら購入、出せないなら0円ソーラーという判断でいいと思います。わが家は住宅ローンに組み込めたので購入を選びました。
やり直すなら載せる。ただし施工業者は比べる
1kWあたり1,200kWhという結果で、電気代も月7,700円前後に収まっています。載せる判断は変えません。屋根の形を間取りの段階で決めるのも同じようにやります。載せられる容量は屋根で決まるので、わが家も屋根の形を2案もらって選びました。
変えるのは業者の比べ方です。パネルのメーカーは2社で比較しましたが、どちらもハウスメーカー経由の見積もりで、施工業者そのものは比較していません。パネルのメーカーを比べることと、施工業者の価格を比べることは別の話です。同じ5.28kWでも、施工業者によって工事費や設備の仕入れ値が変わるので、総額に差が出ます。
ハウスメーカー提携の業者にそのまま任せたので、手続きは楽でした。ただ、他の業者がいくらで出すのかは最後まで分からないままです。
調べていたときに欲しかったのは、シミュレーションの前提ではなく、実際に住んでいる家の月ごとの数字でした。
今から選ぶなら
パネルのメーカーは2社で比べましたが、施工業者は1社しか見ていません。
今からなら、ハウスメーカー経由の見積もりが出てきた時点で、他社の金額も並べてから決めます。
- 全国対応の一括見積もりサービス
- 入力すると複数社から見積もりが届く
- 利用は無料
見積もり後に設置する必要はありません。 タイナビ公式サイト →
家全体の費用がどう積み上がったかは注文住宅の見積書、全項目の金額を公開するに書いています。


